自分なりに解釈した、「塾」と「予備校」との違い
浪人生部門を始めて2年目も、日々勉強の指導、進路指導、福利厚生などなど目の回る日が続いていました。
そんな中、浪人生たちと向き合いながら、自分なりに「塾」と「予備校」との違いを考えてみました。
「塾」と「予備校」は、指導内容で区別できるものではないはずです。
指導内容に違いが無いなら、一体どこに違いがあるのか。
塾も予備校も、勉強を教える場所だということは共通しています。
しかし、予備校は塾と違い、『校』なのです。
『校』は訓読みで『かせ』と読みます。手や足を繋ぐ枷(かせ)のことです。枷というと悪いイメージを持つかもしれないが、決してマイナスの意ではありません。
『校』というのは生徒たちを繋ぐ、良い意味での枷です。
「学校の生徒」になれば、子どもたちは学校という枷に繋がれた状態、つまり行き過ぎた行動を取ってしまわないように守られた状態で、人生の糧となる様々な経験をすることができます。
『校』というのはつまり、安心して生活するために、人が所属する場所なのです。
予備校もまた『校』で、高校卒業後に大学受験をリベンジするために、『浪人生』が所属し生活を送る場所である。
このように、私の中で「塾」と「予備校」の違いを解釈しました。
このように「予備校」というものを考えると、30数名の生徒は大人数ではないけれど出身高校、目指すべき大学は多種多様にわたっていました。
その生徒に対して、勉強の指導は当然のこと、進路指導、福利厚生などを含めて、管理し、守ってあげる必要性があると強く思いました。
社会人になって初めて”ネガティブ”な気持ちに
しかし、スタッフは私も含めみんな頑張って生徒に向き合っていましたが、ひとり一人の人間の力には限界があり、『かせ』となりうるほどの力は持ち合わせていない状況でした。
「予備校」というには、不十分な状況の運営状態でした。
私は
今後、この予備校部門を考えるのであれば、スタッフみんなで頑張るというのではなく、教務、進路指導、生活など各部門の責任の所在を明確にし、クオリティーを上げる必要があり、そのためにはもう少しスタッフが必要である。
と考えていました。
つまり、この予備校部門を「予備校」として不十分な状態で、「塾」の延長線上のように運営していると会社としての成長はなく、中途半端になり、フェードアウトしてしまうことになるのではと思っていました。
しかし、会社は現場で奮闘している私を含めたスタッフ一同の意見を正面から受け止めてはくれませんでした。
それどころか、予備校部門は春の授業スタート前に授業料や諸経費を全納してもらうので会社には春先まとまったお金が入るので、「塾」のようにウカウカしていると生徒はやめてしまい、売り上げが減少するという緊張感がなくなっているように感じていました。
さらに、現役高校生の「塾」部門では、「現役で合格できなくても、次の年、予備校部門に来てもらうと会社にとって売り上げ的にはいいのでは」というような意見を言う人も出てきました。
我々の仕事は、「頑張って勉強してもらい、志望校に合格してもらうこと」ではなかったのか?
「お金をもらうこと」が仕事なのか?
順番が逆じゃないのか?
こんなことになるために粉骨砕身頑張っているのではない!!
というような疑問というより憤りを感じるようになっていました。
そして、切りの良いところで、会社を辞め、独立起業に向けて動き出そうと思い始めていました。
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